20年ぶりの Duo 3.0:会話表現が山盛りだった
最近東京で日本人、アメリカ人を交えての研修プログラムに参加してきました。人生で初めて英語でプレゼンを行いました。事前にスライドに合わせた英文を準備していきました。まず日本語で作文し、DeepL で粗訳、その後、自分で調整し、最後にオンライン英会話でネイティブの先生にチェックしてもらいました。タイマーで時間を見ながら読み上げの練習をして本番に望みました。本番はカンペを見ながらですが、何とか無事に終了し、皆さんからお褒めの言葉も頂戴できました。まぁ挑戦して良かったと思います。良い経験になりました。
しかし、アメリカ人の発表や、他の日本人参加者がカンペを見ずに堂々とプレゼンをしているのを見て、自分の力不足も実感しました。できればユーモアをまじえて和やかなプレゼンにしたかった。また、仕事の合間にはアメリカ人の方々ともおしゃべりや食事がありました。こういう時間は仕事以上に大事だったりします。ビジネス英会話の杉田敏先生が以前、英語学習の目標として small talk ができることを挙げられていました。できたら良いなと思いますが、これが本当に難しい。会話は音楽のライブ演奏と同じで、確かにそこにあるのだけれど、どんどん消えていってしまう。自分もそこに飛び込んで波に乗らなければ外野のまま終わってしまいます。楽しくコミュニケーションをとり、もっと仲良くなりたかった。英語学習のモチベーションがまた上がりました。
家に帰ってスピーキングの力を上げるための方法をどうしようか考え直しました。これまでそれなりに自分で英語を学んできたので、すでに英語学習の道具は十分に持っています。新しいものを取り入れるよりはこれまで取り組んできたものの中で見直そうと思いました。私が思い至ったのは Duo 3.0 。単語帳のベストセラーです。
私がこの本を購入したのは 2002 年。何と20年間も本棚に置かれていたのでした。確かこの本で勉強したのは購入後の1度きり。奥付を見ると発売が 2000 年で、私の手元にあるものは 第 12 刷版でした。発売当初からかなりのベストセラーだったことが分かります。そしてアマゾンで見てみるといまだに人気のロングセラーです。Duo 3.0 は英検準1級くらいの単語を 560 の例文に詰め込んで効率よく語彙を増やせることがセールスポイントでした。久しぶりに見直してみると単語帳として本当によくできています。例えばこれから英検準1級を受験する方や受験生の方にも安心しておすすめできる単語帳だと思います。
今回私が(今更ながら)注目したのは、560 用意されている例文がほぼ会話で使われる表現で構成されているところです。わたしにとってこの本は単語帳としての役目は終わっているのですが、例文を見直してみると、あの時、こんな風に会話をつなげばよかった、あんな風に言えたら良かったと思う表現がたくさんでて来るのです。自在に small talk できる力をつけるには杉田敏先生の現代ビジネス英語が最良のテキストだと思っていますが、自分からこのレベルの会話を発するにはなかなかハードルが高いのです(ネイティブの会話についていく力はついたと思います)。Duo の例文は短くテンポよく口語表現を学べるので、会話の波にうまく乗るための力を伸ばすには有効です。20年ぶりに Duo を復習しよう!と思いました。
CD も捨てずにとってありました。iPhone に取り込んで聴いています。音声のチェックは時間がかかって面倒ですが、必須です。1日に例文を100ずつ、まずは本誌を見返して単語や表現の解説をざーっと見ます。そして例文だけの小冊子を使って日本語をさっと英文で言えるように練習します。最後まで行ったらまた最初から繰り返し見ようと思います。
外国語の習得は、楽器の習得と似ていると思います。私は趣味でギターを弾くのですが、何度も聴いて、頭で理解して、コードや指使いやフレーズを覚えて、練習を繰り返して弾けるようになっていきます。英会話はある程度の力がついた上でのジャムセッションみたいなものです。できるようになると楽しいですよね。今日もまたがんばります。