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全国通訳案内士試験「一般常識」について
2022年度全国通訳案内士試験の概要が4月28日に官報に公示されました。 筆記試験の「一般常識」について 私は2021年度の試験を受けました。試験科目のうち、自分にとってもっとも大変だったのは日本地理でしたが、一般常識は「何をどのくらい勉強すればよいのかわからない」という心配がありました。まずは「ガイドライン」をじっくり読みました。「(例えば、〜)」と示されているように前年度に発行された国土交通省が発行している「観光白書」が重要であることがわかりました。 今年度の全国通訳案内士試験ガイドラインは昨年度のものと同じです。 「一般常識」(産業、経済、政治及び文化に関する一般常識)の試験方法については以下のとおりです。(ガイドラインからの抜粋) 試験全体について 日本地理、日本歴史及び一般常識についての筆記試験は、外国人観光旅客が多く訪れている又は外国人観光旅客の評価が高い観光資源に関する地理、歴史並びに産業、経済、政治及び文化についての主要な事柄(日本と世界との関わりを含む。)のうち、外国人観光旅客の関心の強いものについての基礎的な知識を問うものとする。 一般常識筆記試験について 私の一般常識筆記試験対策について ガイドラインを熟読した上で、試験対策を考えました。ネット上では出題が変だとか意味のわからない問題がでるとか様々な憶測がありましたが、私は国家試験でそれはありえないと思いました。満点が50点、問題数が20問程度という比較的小さな(?)試験科目なので、基礎的(つまり最低限理解していてほしい)で、より本質的な出題に限定されてくるはずです。枝葉末節的な出題が入る余地は無いと思います。そして、基礎的で本質的な内容とは何かを考えると、ガイドラインに示されている「観光白書」と、観光庁、JNTO(日本政府観光局)が公表している内容と捉えました。ここをおさえておけば基準点の30点になるだろうと思いました。新聞の一面で大きく取り上げられたような時事問題については、新聞一面のすべてをスクリーニングする余裕は無かったので、知らないものがでたらあきらめようと思いました。 まとめると私の試験対策は となりました。(かなり大雑把) 昨年度の試験について 筆記試験の過去問題は JNTO 日本政府観光局のサイトで過去5年分が公開されています。受験を考えている方はすべて目を通すことをお勧めします。やはり観光白書からの出題が多いことがわかります。 例えば私が受験した昨年度(2021年度)の試験では、 などです。 また、以前紹介した「通訳案内の実務」の試験対策で使用した「観光庁研修テキスト」からの出題がありました。「え、こっちで出るの?」と少し驚きました。例えば、 「新聞の一面等で大きく取り上げられた時事問題」については、正直どれが相当するのかわかりませんでしたが、おそらく、 このあたりだったのではないかと思いました。新聞一面のスクリーニングにかかる膨大な時間と労力を考えるとやめておいてよかったと思いました。 その他、日本地理の勉強と関連していた出題としては、 誤答してしまった問題は、 失点の合計は16点ですので、34点をとり合格基準点をなんとかクリアできました。誤答したもののうち最初の3つははじめ正解を選んでいたのにあとで迷ってしまって誤答を選んでしまったものです。帰宅して自己採点をしているときに Don’t think twice, it’s alright! とボブ・ディランの声が聞こえてきた気がしました(古い!)。残りの2つ(7点分)はまったくわかりませんでした。 試験の感想 あくまで私個人の感想です。私は昨年度しか受験していないので参考程度に見ていただけると幸いです。 昨年12月、上京して2次口述試験を受けました。試験会場に集まった方々を見て、年齢層が高かったことが印象的でした。自分もそうですが、皆さん日々の忙しい中で時間をつくって勉強しているのだろうと思いました。ここまで来たんだから全員合格にしてくれればいいのにとも。 これから受験される方の少しでもお役にたてると幸いです。お読みいただきありがとうございました。