EXAM
Preparation for the English Proficiency Test and the Interpreter Guide Test
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全国通訳案内士試験「一般常識」について
2022年度全国通訳案内士試験の概要が4月28日に官報に公示されました。 筆記試験の「一般常識」について 私は2021年度の試験を受けました。試験科目のうち、自分にとってもっとも大変だったのは日本地理でしたが、一般常識は「何をどのくらい勉強すればよいのかわからない」という心配がありました。まずは「ガイドライン」をじっくり読みました。「(例えば、〜)」と示されているように前年度に発行された国土交通省が発行している「観光白書」が重要であることがわかりました。 今年度の全国通訳案内士試験ガイドラインは昨年度のものと同じです。 「一般常識」(産業、経済、政治及び文化に関する一般常識)の試験方法については以下のとおりです。(ガイドラインからの抜粋) 試験全体について 日本地理、日本歴史及び一般常識についての筆記試験は、外国人観光旅客が多く訪れている又は外国人観光旅客の評価が高い観光資源に関する地理、歴史並びに産業、経済、政治及び文化についての主要な事柄(日本と世界との関わりを含む。)のうち、外国人観光旅客の関心の強いものについての基礎的な知識を問うものとする。 一般常識筆記試験について 私の一般常識筆記試験対策について ガイドラインを熟読した上で、試験対策を考えました。ネット上では出題が変だとか意味のわからない問題がでるとか様々な憶測がありましたが、私は国家試験でそれはありえないと思いました。満点が50点、問題数が20問程度という比較的小さな(?)試験科目なので、基礎的(つまり最低限理解していてほしい)で、より本質的な出題に限定されてくるはずです。枝葉末節的な出題が入る余地は無いと思います。そして、基礎的で本質的な内容とは何かを考えると、ガイドラインに示されている「観光白書」と、観光庁、JNTO(日本政府観光局)が公表している内容と捉えました。ここをおさえておけば基準点の30点になるだろうと思いました。新聞の一面で大きく取り上げられたような時事問題については、新聞一面のすべてをスクリーニングする余裕は無かったので、知らないものがでたらあきらめようと思いました。 まとめると私の試験対策は となりました。(かなり大雑把) 昨年度の試験について 筆記試験の過去問題は JNTO 日本政府観光局のサイトで過去5年分が公開されています。受験を考えている方はすべて目を通すことをお勧めします。やはり観光白書からの出題が多いことがわかります。 例えば私が受験した昨年度(2021年度)の試験では、 などです。 また、以前紹介した「通訳案内の実務」の試験対策で使用した「観光庁研修テキスト」からの出題がありました。「え、こっちで出るの?」と少し驚きました。例えば、 「新聞の一面等で大きく取り上げられた時事問題」については、正直どれが相当するのかわかりませんでしたが、おそらく、 このあたりだったのではないかと思いました。新聞一面のスクリーニングにかかる膨大な時間と労力を考えるとやめておいてよかったと思いました。 その他、日本地理の勉強と関連していた出題としては、 誤答してしまった問題は、 失点の合計は16点ですので、34点をとり合格基準点をなんとかクリアできました。誤答したもののうち最初の3つははじめ正解を選んでいたのにあとで迷ってしまって誤答を選んでしまったものです。帰宅して自己採点をしているときに Don’t think twice, it’s alright! とボブ・ディランの声が聞こえてきた気がしました(古い!)。残りの2つ(7点分)はまったくわかりませんでした。 試験の感想 あくまで私個人の感想です。私は昨年度しか受験していないので参考程度に見ていただけると幸いです。 昨年12月、上京して2次口述試験を受けました。試験会場に集まった方々を見て、年齢層が高かったことが印象的でした。自分もそうですが、皆さん日々の忙しい中で時間をつくって勉強しているのだろうと思いました。ここまで来たんだから全員合格にしてくれればいいのにとも。 これから受験される方の少しでもお役にたてると幸いです。お読みいただきありがとうございました。
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英検1級の2次試験・私の失敗
英検の審査領域として「読む」「聞く」「話す」「書く」の4つが挙げられています。そのうち「話す」が最も苦手だという方の話をよく聞くのですが、私もその一人です。私は2回目の受験で合格しました。これから2次試験に臨まれる方もいらっしゃると思いますので、私の失敗経験が少しでもお役に立てると幸いです。 2分間スピーチの失敗(1回目の受験) 英検の審査領域のうち「話す」については「社会性の高い幅広い話題についてやりとりすることができる」となっています。学生時代の試験勉強の感覚でいた私は何をどのくらい準備したらよいのか分からずちょっと困りました。5つのトピックの1つくらいは自分の知っている話題があるだろうと期待して、過去問題くらいは確認しましたが、結局、試験当日までこれといって有効な準備をできずに過ごしてしまいました(*英検のサイトへはリンクを貼ることが禁じられているため、過去問題等は公式サイトで御覧ください)。 試験当日、自分の順番が来て、係の方に誘導され入室しました。試験官はアメリカ人と日本人の男性2名でした。日本人の試験官の方からは挨拶と席に座る指示、その後はほとんどアメリカ人の試験官の方とお話することになりました。日本人の試験官の方はやりとりを聴きながら採点しているようでした。5つのトピックが書かれたカードを渡されました。1分間でトピックを選んで準備しなければならないのですが、自信を持って話せそうなものは1つもありませんでした。 私が決めたトピックは「宗教は人々の道徳(モラル)に良い影響を与えているか」というような内容だったと思います(すみません。はっきり覚えていません)。どのように話したら良いかまとまらないまま1分終了。 試験官「始めてください」 私「宗教は良いものです。なぜなら良い生き方を教えているからです。宗教の教えには愛があります。人々がともに生きていくのためになくてはならないものなのです。日本人には信仰がないという人もいますが、たくさんの人が正月には神社やお寺に行きます。誰かが亡くなればお坊さんを呼んで葬式をします。最近は私もお葬式に呼ばれることが多くなりました、、、」(頭に浮かんだことをとりあえず口に出し続け、自分でも話していることが分からなくなり、支離滅裂のまま2分終了)。 スピーチの後の4分間は試験官の方からの質問に答えます。 試験官「宗教が教えている良い生き方とはどのようなことですか。具体例を挙げてください。」 私「ゴミを拾ったり、人に親切にしたり、、、」(スピーチ失敗の敗北感で頭がいっぱいの状態) 試験官「あなたは宗教が良い生き方を教えてくれるとおっしゃいましたが、たとえば世界においては、宗教が戦争の原因となることがあります。そのことについてはどのように思いますか。」(たしかこのようなことを質問されました) 私「宗教の教えが戦争の原因ではないと思います。私の知っている限りどの宗教も人を愛することを教えています。宗教の力を利用する人間が戦争の原因だと思います、、、」(話がこじれそう。つっこみどころ満載ですがとにかく喋っているという状態。英語ももちろんしどろもどろ)。 その後もよくわからないやりとりになってしまって、そのまま持ち時間終了。敗北感を抱えたまま退室しました。そして結果はやはり不合格でした。 失敗の分析 2回目の挑戦(リベンジ) 当日の試験は、スピーチと質疑応答も満点には程遠かったと思いますがスムーズに進みました。割とスッキリ話せて内容を覚えていないくらいです。最後の方は試験官の方々(2回目はふたりとも女性)と趣味の読書の話で盛り上がり(好きな作家が共通していました)、なごやかに楽しく試験を終えることができました。英語を勉強して良かったと思えた瞬間でした。 2次試験は入室から退室までたった10分間。この10分間のためにこれまでどれほど時間をかけて勉強してきたか、、、と思うと緊張しました。でもこの10分間は自分が主役になるという気持ちで臨みました。そうすると不思議と落ち着いて入室することができました。以上、私の拙い経験でした。これから受験される方のご成功をお祈りしています。 お読みいただきありがとうございました。
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全国通訳案内士一次筆記試験「通訳案内の実務」について
私は2021年度の全国通訳案内士(英語)試験に何とか合格することができました。ここでは、一次筆記試験科目のうち「通訳案内の実務」対策で私が準備したことをまとめておこうと思います。 まず、JNTOの全国通訳案内士試験ガイドラインには、「通訳案内の実務」について次のように記されています。 この科目は「原則として、観光庁研修のテキストを試験範囲とする」と明記されていますので、このテキストをしっかりと読み込むことが必要です。テキストは観光庁の通訳ガイド制度のページで公開されています。私は以下のPDFをダウンロードして、すみからすみまで何度も目を通しました。 観光庁研修テキスト(第1版)の構成 「はじめに」に近年の動向と全国通訳案内士への期待が綴られています。次に「目次」があります。大まかな構成を俯瞰できます。テキストの内容は以下の4つに大きく分かれています。 ちなみに観光庁研修テキストの内容は、二次口述試験にも必要です。「通訳案内の現場で必要となる知識等に関する外国語訳及び全国通訳案内士として求められる対応に関する質疑」(ガイドラインより)について適切な受け答えをすることが求められるからです。以下、章ごとの内容です。 第1編 旅程の管理に関する基礎的な項目・関係法令に関する基本的な知識 法律の文章は一字一句注意深くつくられていると思いますので、テキスト中に引用されている関連法案の条文は、暗記するくらい何度も読みました。テキストを読んだだけでは十分に理解できないところもあったので、通訳案内士法、旅行業法(e-Gov法令検索より)にも一通り目を通しました。 正直、通訳案内士はここまで添乗に関することなどを求められるのだろうか、とも思いましたが、きっと現場に出れば必要になるのだろうな〜と想像しながら読んでいました。 第2編 危機管理・災害発生時等における適切な対応 第3編 外国人ごとの生活文化への対応 資料編 通訳案内の実務は以上のテキストを出題範囲としているので、他の科目よりも勉強がしやすいと思います。私はこのPDFの資料と過去問題以外は使用しませんでした。ただ、範囲が限られているとはいえ、慣れない法令文書やまだ実際の経験がない現場での対応などについて問われるため、試験問題が簡単だとは思えませんでした。特に今回の試験は過去問題よりも難しい印象を持ちました。過去問題では常に基準点をクリアできていたのでちょっと油断していたのですが、試験後は自宅に戻って自己採点するまでこの科目が一番不安でした。結果はギリギリセーフでした。 観光庁研修テキストと関連する法令に目を通して、過去問題にあたり、またテキストに戻って確認するという作業を数回行いました。ガイドラインにそって勉強することと、今後の試験傾向に変化がないか時々観光庁のサイト等でチェックすることも必要かと思います。私の個人的な経験でしたが、これから受験を考えている方の少しでもお役に立てると嬉しいです。 お読みいただきありがとうございました。
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全国通訳案内士試験に役立ったNHK番組
以前、一次筆記試験の試験科目「日本地理」と「日本歴史」の勉強体験について、それぞれ私が取り組んだことを書きました。よろしければ御覧ください。 ここでは私が普段からよく見ていて、試験にも役立ったと思うテレビ番組を紹介します。 ブラタモリ タモリさんがブラブラ歩いて日本各地を紹介する超人気番組です。番組中にタモリさんが地形や歴史に関する知識を披露してくれるのでとても勉強になります。私は毎回録画して見ています。書籍にもなっています。オンデマンドで過去エピソードをすべて見られるようにしてくれたら嬉しいのですが。 美の壺 暮らしの中で使っている小物から伝統工芸品まで、様々なものをとりあげて美しさを紹介してくれる番組です。番組はアート・ブレーキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズの「モーニン」で始まります。このイントロが鳴ったら美の壺です。私はジャズ好きなので番組中のBGMにマイルス・デイビスやセロニアス・モンクの曲がかかると気持ちが上がります。いくつになってもイケメンの草刈正雄さんがナビゲーター役です。短いバージョンの「美の小壺」も放送されています。 英雄たちの選択 『武士の家計簿』などの著作でも有名な磯田道史さんが司会する歴史番組です。毎週水曜日に放送されています。歴史上の人物をとりあげて、歴史のターニングポイントとされる時にどのような選択をしたのか、ゲストの方々と語り合う番組です。かなりディープな内容です。 10min.ボックス地理 NHK for School という子ども向けの教育プログラム中の番組です。Eテレで放送しています。子ども向けとはいえ、質が高く、特に日本の地方ごとのエピソードがおすすめです。ひとつのエピソードが10分です。NHK for School のサイトでいつでも見ることができます。 アクティブ10 レキデリ NHK for School の歴史番組です。東京03が登場して楽しく歴史を学べます。史料から歴史の流れをつかむ工夫が凝らされています。歴史番組にはこのほかに中村獅童さんの「歴史にドキリ」や「10min.ボックス日本史」もあります。 NHK高校講座 日本史 高校生向けの歴史番組です。こちらもNHK高校講座のサイトでいつでも見ることができます。1エピソード20分です。こまかな語句を身につけるというより、通史的に歴史の流れをつかむのに役立つと思います。 NHK WORLD-JAPAN はオンデマンドで見ることの出来る魅力的な番組が目白押しです。以下はこれから見ようと思っている番組です。試験前はあまり時間の余裕がありませんでした。 Dining with the Chef さまざまな日本料理を楽しむ番組です。レシピもあります。2次口述試験のプレゼンテーション対策では日本食に関する知識を覚えるのが大変でしたので、試験前にこの番組を見ておきたかったと思いました。 Wild Hokkaido! 北海道の大自然とアウトドアアクティビティを紹介する番組です。15分の番組です。 Journeys in Japan 普通のガイドブックには載っていないような旅情報を紹介する番組です。 Japanology Plus ピーター・バラカンさんの視点で日本の生活や文化を紹介する番組です。余談ですが、ピーターバラカンさんにはラジオ番組を通じてかっこいい音楽をたくさん教えてもらいました。 Core Kyoto 京都の生活や伝統文化を紹介する番組です。 オンデマンドは視聴期限があります。早いものは今年の3月で終了してしまいます。また、英語のキャプションを選べるものもあります。すべてにつけてもらえるとありがたいのですが。 以上、私が試験に役立ったと思う番組(+これから見たい番組)でした。 お読みいただきありがとうございました。
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全国通訳案内士(英語)合格しました!
仕事の合間にマイページにログインして見ると、小さく「合格」の文字が。 とても目立たない感じで載っていたので状況が把握できず、何度も見直しましたが、自信が持てずネットの官報を見ると、自分の名前がありました。合格したことがやっと分かりました。合格証書が簡易書留で郵送されるようです。 12月の二次口述試験がうまくいかず全く自信がなかったので、嬉しさよりも、驚きと同時に安心感で脱力気味です。 全国通訳案内士の資格試験を知ったのは数年前でしたが、受験を決めたのは昨年春でした。昨年の春から夏までは一次筆記試験に向けての勉強。その後は口述試験に向けての勉強でした。コロナで仕事の全体量が減ったことも、勉強時間の確保という意味では不幸中の幸いに。 二次試験は東京までの旅費を少しでも浮かせるために格安航空券とカプセルホテルを利用しました。前日夕方、会場近くの多摩霊園へ行き、東郷平八郎元帥の墓前で気持ちを落ち着かせてお祈り。当日朝は近くの公園で集合時間直前までプレゼン練習をしました。 試験中の10分間は全力で臨みましたが、満足したやりとりをできず、試験官の方々の笑顔を一度も見ることなく終わってしまいました。今思うと私は必死の形相でした。きっと。しいていえば最後まであきらめずに挽回しようと頑張っていたことが評価してもらえたのかもしれません。いずれにしてもぎりぎりの合格だったと思います。今回、残念な結果だった方々には、同じ目標を持つ者として続けていただきたいという気持ちです。私みたいな奴でも合格できたのですから。応援しています! 英語の最終合格者は251名。今回の合格率は8.5%だったようです。私は実力的に合格ボーダーラインと自覚していますので、これからますます身を入れて勉強しなければ!と思います。コロナが明けたらボランティア活動をしようと思っています。 ところで、英語以外を見てみると合格者の少なさに驚きました。フランス語と中国語が25名、韓国語が15名です。特に少ないところでいうと、ドイツ語が6名、イタリア語は5名、ポルトガル語とロシア語は3名、タイ語の合格者はたった1名です。英語圏では広く第2言語となっているスペイン語でさえたったの13名。受験者数が少ないということもあるかもしれませんが、英語に比べると学習インフラが少ない中(たぶん)、努力を続け合格された方々には尊敬しかありません。 出口治明さんがおっしゃっていたのですが、学びに必要なのは読書(本)・旅・そして出会い(人)。共感します。私の場合、語学はその学びに必要なツールです。大袈裟に言うと今日は人生のひとつの区切りとなりました。一旦立ち止まって、学びのやり方を見直してみようと思います。明日からまたがんばろう。 お読みいただきありがとうございました。
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全国通訳案内士一次試験の「日本歴史」
私は2021年度全国通訳案内士1次筆記試験を受験し無事通過することができました。現在は2月4日の合格発表を待っている状態です。以前他のところで書きましたが、2次口述試験がうまくいかなかったのでまったく自信はありません。たぶん今年2度目のチャレンジをすることになりそうです。 さて(気を取り直して)、ここでは1次筆記試験の科目である「日本歴史」の対策として私が使った本を紹介します。 JNTO(日本政府観光局)の全国通訳案内士ガイドラインには、試験科目について次のような説明があります。 日本地理、日本歴史及び一般常識についての筆記試験は、外国人観光旅客が多く訪れている又は外国人観光旅客の評価が高い観光資源に関連する地理、歴史並びに産業、 経済、政治及び文化についての主要な事柄(日本と世界との関わりを含む。)のうち、 外国人観光旅客の関心の強いものについての基礎的な知識を問うものとする。 ですので、以前書いた「日本地理」と同様に「日本歴史」についても観光資源にかかわる出題が中心になります。 私はもともと歴史が好きで割と得意だったこともあり、受験を決めてからは、一通り通史的なおさらいをしてから、観光資源に関わりの深い文化史や交通・産業に関することを集中して勉強するように方針を決めました。 通史的なおさらい 一通りの通史的な勉強には高校生用の参考書(日本史Bのもの)がおすすめです。受験業界は競争が激しく、質の悪いものはすぐに淘汰されていくので、あの手この手の工夫を凝らした良質な参考書が安い価格帯で次々と発売されます。 正直それほどたくさん手にとって見たわけではないのですが、数多く存在する参考書の中でも大学受験の「定番」とされるロングセラーの中から私が選んだのは、『石川晶康 日本史B講義の実況中継』(語学春秋社)です。 石川晶康氏は有名受験予備校のベテラン人気講師です。実況中継シリーズは4分冊ですべてそろえると結構な厚みがありますが、読者に語りかけるようなライブ感のある分かりやすい説明と、時折挟み込んでくるユーモア(毒舌?)でおもしろく勉強を進められる工夫があります。付録の音声CDには要所ごとのまとめ的な著者の語りが収められていて、私は通勤中にたびたび聴いておりました。もう一つの付録の講義ノートという小冊子には年表を含めたまとめが載せられています。これだけの内容で1冊あたり1,320〜1,430円です。受験参考書はすごい。 通史的なおさらいと同時に大学受験用のセンター試験(現在は共通テスト)過去問題に取り組みました。全国通訳案内士の試験とは出題傾向が違いますが、センター試験の過去問題でコンスタントに60点以上取っていれば、ひとつの目安となります。ガイドラインではセンター試験の日本史B60点以上で試験免除の対象となるからです(歴史能力検定2級以上も同様)。 もうひとつ試験対策に使ったのが金谷俊一郎氏の『日本史B一問一答』(東進ブックス)です。この本は記憶の定着にとても役立ちました。便利だったのは用語を頻出度によって星の数でレベル分けしてくれているところです。私は最頻出のセンターレベル(星3つ)の用語だけ集中して復習しました(問題数1,430)。 それから、もう一冊ご紹介したいのはYouTubeで人気のムンディ先生こと山﨑圭一氏(現役高校教師)の『一度読んだら絶対に忘れない日本史の教科書』(SBクリエイティブ)です。この本の特徴はストーリーの流れを重視して歴史を理解するという考えで編集されていることです。いろいろな意見があると思いますが私はとてもおもしろく読みました。ムンディ先生の授業動画もすばらしいと思います。 文化史など観光資源に関するもの 全国通訳案内士1次筆記試験には写真を使った出題も多いので図録は必携です。私は歴史教科書で有名な山川出版社の『詳説日本史図録』を購入して観光資源にかかわりのありそうなところはすべて目を通しました。すべて覚えられるわけではないのですが、教科書的な勉強では見落としがちな(というよりほとんど興味が無かった)寺社のつくりや庭園の種類などさまざまな発見がありました。アマゾンのリンク先は昨年12月に出たばかりの第9版で、QRコードから動画や画像にリンクしていろいろ見られるようになったようです。私は前の版を持っていますが新版が良さそうなら買い換えようかと思います。前ページカラーで千円以下なのはやはりありがたいです。 以上、私が試験対策で使用した本を紹介しました。ほとんど大学受験生のような勉強です^^; 全国通訳案内士の「日本歴史」はガイドラインにあるようにあくまで「観光資源」にかかわる出題が中心なので出題傾向が少し違います。これから受験を考えてらっしゃる方はまず過去問題をご覧になることをおすすめします。試験方式は日本地理と同じで、全問マークシート・試験時間40分・問題数40問程度・地図や写真を使った問題を含む・満点100点のうち、合格基準点は70点となっています。 受験予定の方の少しでもお役に立てたところがあれば幸いです(というか自分も今後再受験の可能性あり)。お読みいただきありがとうございました。
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全国通訳案内士一次試験の「日本地理」
すでに一次試験を受験した経験のある方には必要のない情報かと思いますが、全国通訳案内士の一次試験には、外国語の他に、「日本地理」「日本歴史」「産業、経済、政治及び文化に関する一般常識」そして「通訳案内の実務」という科目があります。 このうち、もっとも骨の折れたのが私の場合は「日本地理」でした。 「日本歴史」はある程度自信があったのと、「通訳案内の実務」は出題範囲が狭くすぐに準備できることから(試験当日この考えが甘かったことを知りました)、受験を決めてからの約3か月間は、「日本地理」と「一般常識」を集中的に勉強することにしたのです。(英語の筆記試験は英検1級枠で免除でした) 私は一般的な地理の知識はある程度持ち合わせているのですが(大学受験程度)、この科目は少し違います。全国通訳案内士試験の地理は「外国人観光旅客が多く訪れている又は外国人観光旅客の評価が高い観光資源に関連する地理」のうち「外国人観光旅客の関心の強いものについての基礎的な知識を問うもの」となっているからです。 ざっくりいうと「日本の観光資源」についての試験科目ということになるでしょう。学校で使う教科書のようなものでは対応できません。 「日本地理」の試験時間は30分。100点満点で合格基準点は70点です。マークシート方式です。(試験のガイドラインはこちら) 最初に過去問題をやってみましたが、案の定、半分も正答できませんでした。(試験の過去問題はJNTO(日本政府観光局)のサイトで公開されています) 私が使用した日本地理の対策本は2冊あります。1冊目はユーキャンの『全国通訳案内士 速習テキスト&予想模試』です。この本の日本地理のパートを何度か繰り返し読みました。この本は過去に出題されたものを中心に都道府県ごとにコンパクトにまとめた本ですので、勉強すると過去問題の正答率は上がります(当たり前?)。しかし公開されている過去問題とこれから自分が受験する問題が重なることはあまり考えられないので、この本だけでは対策は不十分でしょう。ただ、試験の全体的な枠組みと、日本の観光資源の基礎基本のようなものは何となく見えたので、その意味で役に立ちました。最初の1冊としておすすめです。 購入した2冊目は、『旅地図 日本』(昭文社)です。こちらは全ページフルカラーの大型本です。日本全国の名所・観光スポットが豊富な写真、イラスト、紹介文、そしてもちろん地図とともに掲載されています。「北海道」「東北」「中部」「関東」「近畿」「中国・四国」「九州・沖縄」の大きな7エリアをそれぞれより小さなエリアに分けて掲載されています。世界遺産や日本の島詳細マップなど特集ページもあります。情報量が膨大ですべて頭に入れるのは不可能かと思いますが、「日本地理」の出題傾向として、北海道から順に東北、中部、関東といった具合にエリアごとに出題されることが多いので、この本は試験対策に向いているかと思います。 ただ、勉強を進める中で不便に感じた点もあります。前述のようにこの本はエリアごとに分けて掲載されているので、47都道府県ごとに観光地を把握したいときには少し見づらい部分がある点です。 この本には競合本があります。『旅に出たくなる日本地図』(帝国書院)です。私は書店でこの2冊を見比べてずいぶんと迷いました。昭文社も帝国書院も地図には定評のある優れた出版社です。どちらか1冊用意して試験対策をされることをおすすめします。 ネットも利用しました。有名な観光地の公式サイト、環境省の国立公園のサイト、文化庁の日本の世界遺産一覧のサイト、また、試験対策で有名なハロー通訳アカデミーのサイト(こちらは膨大な情報を発信してくださっています)などなど。 また、iPadのアプリも利用しました。特に「あそんでまなべる」シリーズは国立公園、山地、河川、平野・盆地、岬などを感覚的に覚えるのに本当によくできています。開発者の方に感謝です。それから Book Creator というデジタル本を作るアプリにはまってしまい自分で簡単な世界遺産の本もつくってしまいました。 上記のものを活用しながら、最終的にはA4のノートを買ってきて、47都道府県の主な観光資源を手でまとめ直しました。ノートにまとめる作業は時間と労力がかかり、限られた時間を考えると非効率的のような気もします。時には仕事で疲れてノートを開きながら寝落ちということもありました。しかし確実に力は伸びたようで、過去問題も8割以上は正答できるようになっていました。 一次試験当日もあえて重たい本はもたずにこのノートだけを持っていきました。基準点はクリアできるだろうと。しかし、試験が始まると例年よりも難易度が上がっていることにすぐに気が付きました。少し慌てましたが、7割とればいいんだと自分に言い聞かせて時間いっぱいまでじっくりと取り組みました。その結果、何とか基準点をクリアすることができました。 勉強を通じて感じたことは、日本は本当に観光資源の豊かな魅力あふれる国であるということです。若い頃は海外にばかり目を向けてしまっていましたが、、、。一番の勉強は実際に各地を訪れて自分の足で歩くことなのでしょう。早くそのような経験を積むことができればいいなと思います。 「日本地理」以外の試験科目については後日触れたいと思います。ここまで目を通していただいた方、ありがとうございました。
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英語で説明する日本の文化 必須表現グループ100 語研
全国通訳案内士の二次口述試験に向けた勉強に役立つ本です。 私はまだ二次口述試験に合格していないのですが、試験対策用に購入した数冊の中で最も表現力の伸びを実感できるのが本書です。 本書の特徴は、日本のことを説明するのに必要な英語表現を「最重要表現25」「必須表現25」「重要表現50」に分け、コツやノウハウの習得に特化している点です。 日本の観光資源や文化に関する英文をまとめた本は数多くあると思いますが、そのような紹介文を暗記していくというのは大変骨の折れる学習法です。また、二次口述試験は出題の範囲が広すぎて、苦労して覚えたものが出るとは限りません。 本書はたとえば、「〜として有名である」「〜から成る、〜で構成されている」「〜を占める」などのように、必要な表現方法を練習する構成になっているので、本書をしっかり勉強するればどんな話題がふられても応用がきく力が伸びると思います。 昨年12月の試験では、私はトラブル対応のやりとりがうまくできずに、失敗しました。なんとか最後まであきらめずに喋りまくりましたが、たぶん基準点に達していないと思います。2月4日の発表が怖い、、、。 気を取り直して今年の試験にも、日程が合えば、再度挑戦するつもりで本書も繰り返し勉強に使います。 本書以外にも試験対策に使っているものがあるので、おいおい紹介していこうと思います。
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二次口述試験が終わった
やっと自宅に戻ってきた。 プレゼンは道後温泉を選んだ。 通訳問題は東京スカイツリー。 通訳ガイドとして、高所恐怖症のゲストに対してどのように対応するかということを聞かれた。 うまくいかなかった。合格点の7割には届かなかったと思う。試験官も終始けわしい表情だった。つらかった。まだまだ力が不足している。 また来年挑戦しようと思う。とにかく疲れたので、少し休みたい。でも明日からまた仕事だ、、、。
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いよいよ明日
今朝、新千歳空港から飛行機に乗って、二次試験会場の東京外国語大学近くの宿までやっと到着。 昨日は仕事上のちょっとした大きめのイベントがありましたが、何とか成功して、安心感と感動に浸りながらの移動。 多摩駅を降りて、石材屋さんがやたらと多いなと思ったら、ここは多摩霊園の所在地なんですね。まだ明るかったので、東郷平八郎氏とその隣の山本五十六氏の墓前で手を合わせてきました。 それぞれの時代で国の命運を分けるような大きな判断をせまられた英雄たちの苦悩とプレッシャーを想像すると、自分の試験なんてちっぽけなもの。結局、勉強は不十分なままでここまで来てしまいましたが、うまくいってもいかなくても、落ち着いて試験に臨めそうです。 今日は早めに休んで明日に備えます。
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二次口述試験まで1週間
あれよあれよという間に、全国通訳案内士の二次試験まで残り1週間となりました。 会場は東京外国語大学の府中キャンパス。府中って行ったことないし土地が分からない。昔、3億円事件があったところ?というレベル。格安航空券を使うので発着は成田だから結構遠いです。 平日は仕事で疲れるし金曜日には業務上の少し大きめのイベントを控えているので、今日が勉強に時間を使える最後の一日でした。予定通りにはまったく行きませんでしたが、残り数日間、やれることをやるしかないと思っています。 予報を見ると試験当日の東京の気温は日中12℃。コートはなくて大丈夫そう。試験はマスク着用のまま行うそうです。スマートウォッチは使用不可なので、別の腕時計をしていかなければなりません。 話は変わりますが、新しいスマートホンのレビューなどを見ていると(特にGoogleのPixel 6 など)AIによる音声認識のレベルがまた一段と向上していることに驚かされます。単に言葉のやりとりということに限って言えば、通訳業務は機械に取って代わられる日も遠くないかもしれません。ですからやはり会ってよかったと思ってもらえるようなホスピタリティ、おもてなしの心がますます大切になってくるような気がします。 来週の試験は、できてもできなくても、笑顔でがんばるぞ。
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全国通訳案内士一次筆記試験の合格発表
今日は一次試験の合格発表日でした。 全国通訳案内士試験事務局からメールが届き、日本政府観光局(JNTO)のサイトからマイページを見てみると、なんとか合格できていました! 9月26日の試験当日は、日本地理、一般常識、通訳案内の実務の3科目で、過去問題よりも難しかった印象があり、自己採点でもぎりぎりな感じでしたので、合格の通知が来てホッとしました。 二次口述試験に向けて、仕事が終わってからコツコツと勉強を続けていますが、まったく自信はありません。でも東京までの飛行機もとったし、あと一か月、やれるところまで頑張ってみようと思います。
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英検1級の単語帳 The Japan Times社の『出る順で最短合格! 英検1級単熟語 EX』
私は英検1級を受験すると決めてから約4か月間、集中して準備をしました。とはいっても仕事の合間でしたので、平日は疲れてしまってほとんど勉強にならず、休日に数時間ずつ頑張っていたという感じです。それでも語彙対策だけはほぼ毎日続けました。それというのも初めて過去問題をといてみたときに、最初の語彙パートが難しくて、ここで8割以上正答しないと受からないと思ったからです。 受験を考える前の私の語彙力はたぶん7,000語程度だったのではないかと思います。『Duo3.0』に出てくる単熟語をだいたい知っているくらいでした(ちなみに『Duo3.0』は例文の中で語彙を無駄なく身につけることができるように作られた人気の単語帳で、とても役に立ちました)。しかし、1級の一次試験に受かるためには語彙のビルドアップが絶対に必要でした。 対策本としては、旺文社の『英検1級出る順パス単』とThe Japan Times社の『出る順で最短合格! 英検1級単熟語 EX』が候補でしたが、私は後者を選びました。理由はThe Japan Times社の伊藤サムさんのファンだからというだけだったのですが。自分の中の基準としては、出題傾向をよく分析していること、例文がついていること、そして音声が付いていることですので、正直、どちらを選んでもよいと思いました。近くに大きな書店がある方は手にとってみて自分に合いそうな方を選ぶのが良いと思います。 本書の説明によると、過去24回分の出題を分析して出る順に単語が並んでいます。隅から隅まで学習することで、類義語・反意語・派生語を含めて3500強の語彙増強が見込まれるそうです。 Unit1〜8までは単語、9と10は熟語です。語彙のエントリー数は2364あります。Amazonで注文した本書が届いたときに、語彙セクションで満点をとるぞ!と意気込みました。 左ページに語彙・発音記号・主な語義・派生語等、右ページに例文というシンプルな作りです。私はこれくらいが見やすくて勉強しやすかったです。余白には英英辞典で調べたメモなどを書き足したりしました。何度見ても忘れてしまうものはチェックボックスに印をつけたり、マーカーを引いたりしました。1ページに12単語並んでいます。どんなに仕事で疲れていても4ページ48語(見開き8ページ)を日課として進めました。サボった日もありましたが、なんとか2か月程で1周目を隅から隅まで勉強し終えました。 残りの2か月間は、一次試験の当日まで何度も繰り返し見直しました。大丈夫そうな単語は飛ばしていけるので、2周目、3周目となるたびに見直すスピードも早まります。 各Unitの終わりに見開き2ページの DATA FILE というページが設けられています。「長文問題に出現する専門用語」が6つ(生物、人体、医学、環境・自然、地学・気象・天文、物理・化学、技術・IT、政治・経済・ビジネス、社会、文化・歴史、職業名)、「語彙力を高める接頭辞・接尾辞」が4つです。ここに載っている専門用語は難易度が高く、辞書で発音を確認してメモしながら覚えました。これが長文問題に地味に役立ちました。 結果として、一次試験の語彙パートで満点を取ることはできませんでしたが、9割以上を得点できました。また長文問題等でも高得点を取ることができ、苦手なリスニングの分をカバーできたと思いますので、努力の甲斐がありました。 英検1級を取得した時点で私の語彙力は1万語強程度だったと思います。それでも新聞や雑誌(一般紙)の記事などはそれほど苦なく読んで楽しめるようになりました。英語の力を伸ばすには、多くの方がおっしゃられているように語彙はある程度短期間で集中して増強することが必要だと思います。 英検1級の試験に出る単語は覚える必要のない難しい語が多いというレビューを見ることがありますが、私はむしろ、一般的な記事を理解するためには最低限必要な、ある程度の努力で身につけられる妥当な線と思います。もちろんどんどん忘れてしまいます。しかし、普段から読んだり聞いたりする中で頻繁に登場するものはしっかり身についていきますし、あまり目や耳にしない語は忘れていきます。結局、語彙力は自分が目指している生活環境によるのではないでしょうか。したがってネイティブの子どもさんが使うような言葉が全く分からなかったりします(笑)。ではでは。